小は付けど、これは謙遜. 昔は上や大を意味する言葉に小をわざわざ当てていたのよ. この小烏丸は日本刀と直刀の中間にあたる, 日本刀の父のようなものよ
我が名は小烏丸。外敵と戦うことが我が運命。千年たっても、それは変わらぬ
とうらぶ、だったな
刀剣乱舞、はじめるとしよう
運命はここにめぐりきたる
この父まで引っ張り出すとは。これも運命なのか。
見た目で相手を量ってはいけないぞ。
我は今の形の日本刀が生まれ出づる時代の剣。言わばここにいる刀剣の父も同然よ。
おやおや、この我を差し置いて、眠ってしまわれたか?
っ……、待て待て……っ、傷の治りが遅くなるぞ
刀剣は皆、旅立つものよ。贈答に転売、盗難に戦没、運命の形は色々よなあ。
よいか。父は話がある
後進を見守るのも、父の役割よな
どれどれ、この父が率いようぞ
ほほ、おやつか。よいぞよいぞ
ほほ、烏の餌付けというわけか?
うむ、体を動かすのだからな。これでよい
さて、どう付ける?趣味が出るところよな...
んふっふっふ...
装備の役割は、一つではないぞ
では、行ってくるぞ
戻ったぞ。父が不在でも、息災であったか?
遠征部隊が戻って来たな.
新しい刀が来たか。どれ、この父が見てこよう.
そぅら、これよ.
小休止をとるぞ。古刀ゆえ許せ.
しばし…子らに任せ。……我は休養としようぞ.
おぉ…力が
おや、任務が終わっておるぞ
どれ、主よ。この父に実績を見せてみよ
酒が飲める店ではないのか。…いやいや、成人から千年以上経っておるでなぁ
さて、出陣よ。
おお…これは僥倖。
では、偵察情報をこちらに寄越せ
それでは、刀本来の役割を果たそうか...
よしよし、揉んでやろうか
倒す
壊す
侵略す
ふっ
掠ったか
なかなかやりおる...
外敵を倒せと、この身が疼く
この父に、一縷の望みを託すか
大将首は昔からいちばんの名誉
亀の甲より烏の年よ
子らに負けているのもよろしくないのでな。この父も強くなったというわけよ
待て待て
先に抜けるぞ。殺し殺されの運命はここまでよ
思えば、日本刀剣がゆるやかに曲がりだしたのは馬のせいであったな
馬がなければ、我らもなく、よな
よもや、父の前でさぼろうなどと考えてはおるまいな
やれやれ。まだまだ子供な者が多いな
いやいや、この父には今更鍛練など
どうだ。この父から得るものはあったか?
これ、どうしたのだ?
っ……大概にせよ。怪我人相手ぞ
おや、鍛刀が終わっておるな
手入れ部屋が空いたな。次は誰ぞ?
おや、催し物か?
如何なる趣向を凝らす?
おお……
ややっ……
父も失敗することはある
張り切りすぎたわ
馬は我を父扱いせんからのう
ほほ、心配性よな
父は強いぞ
おお主よ。戻ってきたか。主がおらぬと子らが騒いでたまらぬわ
謹賀新年。ここには子らが多い。お年玉の準備も大変よ
おお。運命を父に託すか
小吉。気を落とすな
ふむ。中吉
大吉。よきことよな
桜は我に合う。
遠征部隊が戻ってきたな?
鍛刀が終わっておるな
手入が終わったな
内番が終わっておるぞ
おや、終わっておるぞ
どれどれ
そぉら
鬼か、久しぶりよな
懐かしい気配よ
ほほ。
そぅら。
豆を投げるのに、やたら掛け声はいらぬ
父について来い、子らよ
おお。我らの戦いもこれで二周年なのか。道理で子らが浮かれておる
我らの戦いも三周年か。今後の心配は要らぬ。この父に任せておけ
なるほど、我らも四周年。子らの安寧のためにも、この父が張り切らねばな
五周年。それだけの積み重ねが我々にもできたか。よい。子とともに歩むことこそ、父の喜びよ
六周年となったか。この先、何か待ち受けているかはわからぬが。まあ、この父に任せれば安泰よ
うむ。七周年を祝うことができて、この父も喜ばしい。これも主の想いが結実した結果よな
そうか、八周年の祝い日を迎えたか。子らの呼び声がある限り、この父はいつもここにいるぞ
さて、九周年だな。終わらぬ戦いに、ものを想う子らもいるだろう。だが不安は無用。この父がここにいるのだからな
主よ. 一年間頑張ってきたのだな. 褒めてつかわすぞ
主の道のりもこれで二年か。これからも励むのだぞ
おお。主は三周年を迎えたか。それはよきことよ
これで四周年か。よくやったな、主
なんと、就任五周年か。いやはや、人の子の成長は早いものよ
ふむふむ。就任六周年か。これも励み続けた結果よな
ほほう、就任七周年。主もここまでくじけずよく頑張ったな
おお、就任八周年か。主の励みが実を結ぶのは、父としても誇らしいぞ
これで就任九周年であったな。主の成長をこの目で見ることができて、父は嬉しいぞ
外敵を討つため、修行より帰ってきた小烏丸よ。お鴉の託宣を受け、歴史の敵を討つ。まあ主よ、この父にどーんと任せておけ
子らよ、父は今帰ったぞ。今後はこの父に頼り、大船に乗った気持ちでいるがよかろう
この形は運命よ。廃れてなお外敵を倒せという運命を示すもの
たとえ剣といえども、いつかは老いて朽ちるもの。だがそれは悪いことではない。いつか戦わなくてよい日が来ることを思えばな
どうした? この父に甘えたいか? よいぞ、近う寄れ
おやおや、この父を差し置いて眠ってしまったか?
……待て待て、父を休ませよ
刀剣は皆、旅立つものよ。父としては子らの幸いを願うことしかできぬ
あいわかった、子らを手助けするとしよう
よいよい、この父が率いようぞ
ほほ、菓子は心を穏やかにしよる
ほほ、すっかり餌付けされてしまうわ
ほほ、父はこの料理をぺろりと食そう
いろいろ試してみよ。この父は許そうぞ
装備は剣の寿命を左右するからのぅ
ほほぅ……
うむ、父は稼いでくるぞ
戻ったぞ。ああ、待て待て。土産は報告が終わってからよ
さてさて、遠征から戻ってきたようだな
新しい刀が来たか。父としては、見守らねばならぬな
ほぅれ、これでよかろ?
何分、古刀ゆえな。まめな手入は助かる
しばし、休養よ。後進にも……出番を、与えねばな
迸りよるわ
ほれほれ、任務が終わっておるぞ
この父に実績を見せてみよ。隠さずともよかろうに
店か。おやつをねだってきても、父は買ってやらんぞ?
さて、征伐にゆくか
おお、思わぬ土産ができた
偵察を開始せよ。無駄死にはするなよ
それじゃあ、殺し合うかな
そちらの調子はどうだ? 息災にしておるか?
侵す
滅ぼす
草木一本残すものか
当たったか?
ほう?
小僧、なかなかやるな
これは我が身に託された運命である
分かっておる。最後に頼るのは、この父であろう?
大将首を取って、征伐を終わらせようぞ
手本になるのは、父の役目ゆえな
それでよいのか?
すまぬな……父はここで終わり……ここから先はっ、子らの時代よ……
思えば、いくさのために改良されたところは馬も我らも同じよな
ははは。人間に言いたいことがあるのは馬も同じか
よもや、父の前でさぼろうなどと考えてはおるまいな
この父の目が黒いうちは、今後もしっかり見ていくからな?
この父の胸を貸してやろう。ぶつかってくるといい
ははは。父は父で子から得るものがあるものよな
ほほ、そんなに父に甘えたいか?
……すまぬな。父は、今構ってやれぬ
おや、鍛刀が終わっておるな
手入部屋が空いたな。次は誰ぞ?
催し物か。ゆくか?
ほほ、感心な趣向よ
おお……
ややっ……
父も失敗することはある
張り切りすぎたわ
見よ、この父の手綱捌き
子に想われるは、父の幸せよ
進む
おお主よ、戻ってきたか。不在の間の出来事、この父にまかせてくれぬか
謹賀新年。さっそくお年玉をねだりに来たか。よいよい、父は準備しておるぞ
おお。運命を父に託すか
小吉。気を落とすな
ふむ。中吉。
大吉。よきことよな
桜はこうでなくてはのぅ
遠征部隊が戻ってきたようだな
鍛刀が終わっておるな
手入が終わったな
内番が終わっておるぞ
どぅれ。
そぅれ。
地の果てのその先まで豆を投げてやろうか
ゆこう、父が先導しようぞ
さて、九周年だな。終わらぬ戦いに、ものを想う子らもいるだろう。だが不安は無用。この父が付いているのだからな
主よ、一年間励んできたのだな。父は嬉しいぞ
主の道のりもこれで二年か。父は誇らしいぞ
おお、主は三周年を迎えたか。成長を見守ることができて、父は嬉しいぞ
これで四周年か、よくやった。この父が褒めてつかわす
なんと、就任五周年か。いやはや、この父の主としてどこまでの高みに登る?
ふむふむ、就任六周年か。これも励み続けた結果。父にはちゃあんとわかっておる
ほほう、就任七周年か。主もここまでくじけずよく頑張ったな。父はこれからも見守ろう
おお、就任八周年か。主の励みが実を結ぶのは、見守っていた父としても誇らしいぞ
これで就任九周年であったな。年々成長する主を見守ることができて、父は嬉しいぞ
主よ
息災にしておるか? 父は息災ぞ。
我が今いるのは平安の世よ。
もっとも平安の世はちっとも平穏ではない。
人も政治も混沌を極めている。それこそ、鬼も、蛇も出るだろう。
このような世情で、信じられるものは少なかろう。
我はこの時代に祈りで織られた翼を与えられた。
さて、兵の召募があるようだ。
Master,
Are you doing well? Father is doing well.
I am currently in the peaceful Heian.
Though from the start, it was never a peaceful era at all.
Both man and politics are at the height of chaos. That is precisely why demons and snakes will appear.
With the world in such a state, it is no wonder that there are few things one would believe in.
In this era, I have been given wings woven from prayer.
Now then, it looks like there's a levy for soldiers going on.
主よ
翼が石のように重い。
漂泊せし嘆きの子らが、我が手を、足を、この身を求める。
共には参れぬとその手を振り払う我は、鬼か蛇かに見えるだろうな。
これは他言無用よ。
思うに、我らとあれにどれだけの違いがあるのかと。
我らは祈りから生まれ、嘆きを聞くもの。
あれもまた、誰かの祈りを形にしたものではないのかと。
Master,
These wings are as heavy as stone.
These wandering children of mourning covet my hands, my feet, my body.
When I tell them I cannot go with them and whisk off their hands, I must seem like a demon or a snake.
Please keep this a secret.
From my viewpoint, I wonder if there is that much difference between us and them.
We are those born of prayer, those who listen to mourning.
I wonder if they, too, have been given shape by someone's prayers.
主よ
累々の中、三本足の鴉が啼いている。
そうだった。ずっとずっと忘れていた。
我がこの身と共に受けた託宣を。
なぜ忘れていたのだろう。とても大切なことだったのに。
あれと我の違いは一つ。悲しみも意味があったと信じることよ。
たくさんの死に溢れる平安の世でそれを思い出した。
嘆きの先へ。
歴史の壁より、その下に帰らん。
Master,
Amidst the chaos, the three-legged crow was crying out.
Right. I'd forgotten it for all this time.
The oracle I received together with this body, that is.
Why did I forget? It was such an important thing.
There is one difference between them and me. That is that I believe there was meaning even in that grief.
I remembered this in this Heian era overflowing with the death of so many.
I will aim for what lies beyond that mourning.
I won't return to beneath the wall of history.