俺の名は三日月宗近。まあ、天下五剣の一つにして、一番美しいともいうな。 十一世紀の末に生まれた。ようするにまぁ、じじいさ。ははは
三日月宗近。打ち除けが多い故、三日月と呼ばれる。よろしくたのむ
はっはっはっはっは、よきかなよきかな
刀剣乱舞、始めよう
あっはっはっはっは、近う寄れ……一度言ってみたい言葉だな
提督が鎮守府に……はっはっは、さすがに違うか
ふむ……スキンシップと言うやつか?
あっははは!いいぞいいぞ触って良し
まぁ人も刀も大きいことはいいことだ。そうだろう?
寝ているか。まぁそうだな、俺も寝るか
怪我を気遣ってくれるか。いやー嬉しいな
入浴中だ
そのうち帰ってくるだろう。のたれ死ぬならそれまでだ
主よ、頼みがある
うむ、では参加するか
隊長か。あいわかった
よいぞ、心が和む
う~ん、美味だなあ。
おお、たくさん用意したなあ。
なかなかに見えるな
すまんな
お洒落は苦手でな。いつも人の手を借りる
ちょっと行ってくる
戻ったぞ
うん、遠征部隊が戻ってきたな。
新しい刀が出来たようだ
受け取れ。
うむ、世話されるのは好きだ
本格的に世話をされてくる
また強くなるか
任務が終わったか
実績拝見
ふむ……店についてはよくわからん
出陣か、わかった
はっはっは、拾ったぞ
よし、物見を放て
やるか
俺の負けでもいいんだが
ふうっ!
はいっ!
これでどうだ?
やるな…
ふん…
はっはっはっはっは…いや、笑っている場合では無いか
熱いな。本気になるか
一騎打ちとは古風だな
さて給料分は仕事をするか
ふっはっはっはっは
少しは往時にもどったか
おお。少し待ってくれ
まぁ、形あるものはいつか壊れる、それが今日だっただけの話だ
ははは。かわいいやつめ
馬に好かれて困る
ふむ、畑仕事か。で、この道具はどう使う?
畑というものは難しいものだな
まあ、俺の負けでもいいんだが
まあまあの腕だったな
はっはっはっは、流石に触りすぎではないか?
気遣いは嬉しいが、焦っても治りは早くならんぞ?
鍛刀が終わったか
手入れが終わったか
催し物だぞ?
模様替えか。よきかなよきかな
しまったな
こうではないのか
失敗か
どうもちがうな
ふむ、俺の言うことを聞いてくれるか。助かる
はっはっはっは、心配されてしまったか
付いてまいれ
はっはっは。縮んではいるが三日月宗近だ
いいぞいいぞ。飾ってよし、拝んでよし。ただご利益はない
茶菓子があると、とりあえず幸せになるとは思わんか?
帰ってきたか。よいよい。気分転換も大事なことだ
そうだ、初日の出は拝んだか。いや、俺はジジイだからな、早起きしてしまったよ
御籤か。気軽でよかろう
ふむ……
ほどほどが一番
大吉、と出たか
散るほどに、美しいものだ……
おお
これはすごいな
儚いからこそ美しい。そういうこともある
花火に願いを託そうではないか
ほほう
願いはきっと叶う
遠征部隊が戻ってきたな
鍛刀が終わったか
手入が終わったか
内番が終わったようだ
よきかな、よきかな
よし
はいっ
ははは、参るか
さて、鬼でも退治してみるか
鬼は外、福は内
それそれ、はっはっは
鬼祓いの儀式か、なかなかに楽しいものだな
ゆくぞ。俺についてこい
よし、一気に決めるか
ははは。俺たちも一周年か。だが戦いはまだまだ続く。歴史を守るため、これからも頑張らねばな
俺たちも二周年だ。このニ年の間で変わらぬ事もあれば、変わったこともある。それが歴史というものだな
三周年を迎え、それまで見かけなかった顔も随分増えた。これが歴史ということだな
さて、これで四周年だな。この戦いがどこへ向かうのかは俺にもわからん。だが、刀は主に従うのみ
ははは。ついに五周年だ。長き時を生きてきた俺たちだが、人の身で主に仕えるようになるとやはりー味も二味も違うな
六周年か……。俺たちの歴史もまた、新しい道を歩み始めているのだろうな。その先に待つものを、どうか見定めてくれ
いくら数を重ねようと、本丸の新たな歴史が作られることの大切さは変わりようもない。七周年のこの時に言うのも今更かもしれんがな
さて、末広がりの八周年。本丸の歴史の裾野はどこまで広がってゆくか……
九周年か……。ついに大きな節目が見えてきたか。おっと、気が早いな
さぁ、主が主役だぞ。なにせ就任一周年だ
就任二周年を迎え、主も堂々としてきたな。よい。そうでなくては
おお、就任三周年の記念日だったか。いやいや、忘れていたわけではないぞ?
右も左もわからぬようであった主も、もう就任四周年か。いやはや、月日の流れを早く感じるな
主よ、これで就任五周年だなあ。主は歴史を、時の流れをどう思う。いやいや、そう難しく考えずとも良い。大事に思ってさえいれば良いのだ。
うむ。節目を越えてやや気が抜けたところもあったのではないか? だが、これで就任六周年。気分を一新していこう
七……ふむ。七にまつわる話はなにかあったかな。いや、主の就任七周年に、気の利いたことを言おうと思ったのだが
うん、就任八周年だな。これからも末永く、主に幸あれ
就任九周年。く、あるいはきゅう、という読みには忌むものもあるが、それを主から遠ざけるのも俺たちの役割だな
俺の名は三日月宗近。千年の月日を再び旅してきた。じじいだが、その分役には立つ。上手く使ってくれよ
作られた時と同じくらいには、斬れるようになって戻ってきた。使ってくれると嬉しい
はっはっは、触るのが好きか
さすっても霊力が移ったりはせんよ
人も刀も本丸もここにある。それでよい
眠いな……。一緒に、寝るか…………。(寝息)
怪我を気遣ってくれるか。あいや、嬉しいな
修行してくるんだろう。ほっといてやれ
うん、では参加しよう
隊長か。あいわかった
おお、おやつの時間か
うん。弁当分は仕事をするか
目にも楽しい
感謝しよう
ああ、主の見立てなら、これが最良だろうよ
これで勲しの一つもあげようか
ちょっと行ってくる。なに、すぐ戻る
戻ったぞ
遠征部隊が戻って来たぞ
新たな刀剣が生まれたな
受け取れ
ああ、世話されるのは好きだぞ
っあっはっは……綺麗にしてくれるそうだ。行ってくる
また強くなるか
任務が終わったようだ。労うか
なに、成績など飾りのようなものだ
まあ繁盛しているならなによりだ。ははは
出陣か。わかった
おお、何か落ちているな。もらっていくか
戦で泣くのは民草だ。偵察はそれを減らす。頑張ってもらおう
やるか
最初に言っておくが、俺は面倒くさがりだ
それっ!
これはどうだ?
とくと見よ
ほう……
かすり傷だ
なかなか楽しませてくれる
ここからは本気で行かせてもらう
たまには一騎打ちも良いか
普段好き勝手にしているのでな。主にいい顔がしてみたい
はっはっは、そうかそうか
まあ待て
たくさん、殺した……たくさん、折ってきた……折れるのは、致し方ない。ただ、主が悲しむのが……それが、悲しい……
妙に動物に好かれる
離してくれんでな。いや、馬の話なんだが
まあ、見よう見真似でやってみるか
途中から何もするなと言われた。暇だった
主が見ているようなんでな。ちょっと本気だ
そちらも、いい腕だったぞ
やや、これは……霊力が減ってきたかもしれん
なあに…、まだまだ終わりの定めではない。焦らずともじきに直る
鍛刀が終わったか。迎えに行くか
手入れが終わったか。順番待ちはいるか?
催し物だ。どうする?
模様替えか。楽しみだ
しまったな
こうではないのか
失敗か
どうも違うなあ
ふむ。俺の言う事を聞いてくれるか、助かる
はっはっは。心配されるうちが華だな
ゆくぞ
帰ってきたか。よいよい。俺は気長でな、戻ってくるのであればとやかく言わん
どうした。俺がもちを食べるのがそんなに心配か。ははは、じじいとはいえさすがにそんなベタな……
御籤か。気軽でよかろう
ふむ……
ほどほどが一番
大吉、と出たか
舞をひとさし、見てくれるだろうか
う~ん
見事だ
その儚い輝き、ここに抱いてゆくぞ
花火に願いを託そうではないか
うん
月も、願おう
遠征部隊が戻ってきたぞ
鍛刀が終わったか
手入が終わったか
内番が終わったようだ
出るぞ
鬼も毎年大変だな
鬼は外、福は内
この際だ、鬼も内、福も内
童心に帰った。……はて……そのような頃などあったか……
任された。行くぞ
さて、末広がりの八周年。本丸の歴史の裾野はどこまで広がってゆくか……。計り知れぬ未来、か……
九周年か……。ついに大きな節目が見えてきたか。だが、まずは今年一年を大事にしてゆかねばな。慌てる必要はない
さあ、今日は主が主役だぞ。どうだ、一年間審神者をやってきた感想は
就任二周年を迎え、主の目には今何が映っているのかな。これが、二年間作り上げてきた成果だ
おお、就任三周年の記念日だったか。うむ、なにか祝いの品が必要だな。なにがいい?
右も左もわからぬようであった主も、もう就任四周年か。人というものの成長の早さよ……
主よ、これで就任五周年だな。主が積み重ねてきた日々、思い出の集まりこそが歴史。俺たちは、それを守るためにここにいるのさ
うむ、節目を越えてやや気が抜けたところもあったのではないか? これで就任六周年。次の目標まで共に歩んでいこう
七……ふむ。いや、主の就任七周年に、気の利いたことを言おうと思ったのだがな、とんと思いつかん。年の功というものは、まるで当てにならんな。ははは
うん、就任八周年だな。これからも主に幸あれ。そして、俺たちはそれを守ろう
就任九周年。く、あるいはきゅう、という読みには忌むものもあるが、心配するな。ここには俺たちがいる
主へ
―物が語る故、物語。
物としてあった千年の物語。
千年の月日も、この一夜から始まる。
旅というのはいいものだな。しばし戦いを忘れ、心が穏やかになる。
もっとも、これは修行の旅だ。敵を打ち倒すための力を得ることが目的。
それを忘れるほどもうろくはしてはおらぬぞ。安心しろ。
さて、続きはまた明日にするか。
To Master,
For it is told by objects, it is a story.
This is the story of one who has lived as an object for a thousand years.
And a thousand years, too, will start from this single night.
Journeys are nice things. For just a moment, one can forget about battle and have their heart be at peace.
However, this is a journey for the sake of training. It is my goal to acquire the power to fell the enemy.
I have not went as senile as to forget that. Don't worry.
Now then, I suppose I will leave the continuation for tomorrow.
主へ
我々の修行とは、歴史を遡り、伝承を巡り、人々の思いを辿ること。
それが、己を形作るもの。故に、元の主のもとへ行くことが多いわけだが。
俺の場合、どこの家にあったという記録はあっても、誰が使っていたという記録は曖昧だ。
こらこら、俺がじじいだから忘れていると……、まあよい。
歴史を人の思いの大河とするならば、物はさながら河を行く小舟。
人の手より生み出され、その思いを乗せ、手から手へと渡り、その思いを乗せ、
使われ、壊れが常ではあるが、ともすれば人より永く残ることもある。
美しい一とは、誰の思いであったか。
さて、続きはまた明日にするか。
To Master,
Our training consists of going upstream in history, revisiting our legends, and tracing the feelings of people.
Those are what shape us. For that reason, there are many who visit their former master, but...
In my case, even if there are records of which families I belonged to, records on whom I was used by are ambiguous.
There, there, you must be saying that I have forgotten since I am an old man..., oh well.
If you regard history as a great river of people's feelings, then objects are like little boats traversing the river.
Born from the hands of people, carried by those feelings, passing from hand to hand, carried again by those feelings,
being used, and though breaking is the usual outcome, in some cases we may tend to remain longer than those people.
"Beautiful"一 I wonder whose feeling that was.
Now then, I suppose I will leave the continuation of this for tomorrow.
主へ
千年の月日、再び旅するのは骨が折れたぞ。
だが、やるだけの価値はあった。
経年劣化が修復され、それでいて千年分の経験も得た。
と言うと味もそっけもないか。
だがこれで主にとっての使い勝手はよくなっているはずだ。
物としてあった千年の物語。
そして、月として幾星霜。
続きはまたにしよう。
To Master,
Journeying once again over these thousand years was quite a backbreaking ordeal.
However, it was worth it.
My deterioration due to age has mended, and yet I have also gained the experience of a thousand years.
Though if I put it like that, it sounds quite bland, doesn't it.
However, this should make me easier to use for you, Master.
This is the story of the thousand years I spent as an object.
And, of the many months and years I spent as a moon.
I will leave the continuation for later.